2 心を元気に②森田式精神健康法

 

 

 心を元気にする方法として、私が取り組んでいるのは、森田式精神健康法です。

 

私の銀行勤務時代に、ちょうど銀行業務のオンラインが急速に行はれ、当時その責任者として苦労したのですが、、過労も重なって、とうとうノイローゼ業態になり、一時現場から離れたことがあります。

 

人と顔を合わせたり、話することが苦痛となり、ついには手が震えるという症状も出て、大いに慌てたものです。

 

そこで精神科に診てもらったのですが2~3分面談し、薬をくれるだけで、医師を信頼して治療を受ける気にならず困っていました。

 

たまたま書店で森田式精神健康法と言う見つけて読んだところ、私とまったく同じ症状の人の話や、その方法で病気を克服した例は多く書かれており、さらに集団でこの森田理論を学習している「生活の発見化」と言うグループがあることを知りました。

 

早速札幌で開催されていた会合に参加し、必死に学習を続けたところ、2年ほどで完治することができました。

 

 

森田理論と言うのは、東京慈恵医大の故森田正馬が始めた精神療法の理論で、

すでに世界的な評価を受けております。

 

私のように、神経質といわれる人に共通する特徴として、自分の心身や他人の気持ちを気にする心配性、一つのことにとらわれる執着性、自己内省性や強い欲求があるといわれています。

 

それがマイナスに働くと、なやみ、不安、とらわれになるけれど、プラスに働けば、社会生活にも大いに益することになる、ということを森田理論は教えており、そこへ導こうとするものです。

 

そしてその基本の第一は健康な生活こそ、精神の健康の元ということ。

 

不安や症状があっても、苦しいまま、不安のまま、ビクビク、ハラハラしながら、仕事や勉強など、自分のなすべきすべことを、投げ出さずに取り組んで行くことによって、クヨクヨが消えていくことを体験させられます。

 

このような態度を「あるがまま」といっていますが、なかなか一人での努力だけでは困難なことが多いので、みんなで学習、助け合っていこうとすることから生活の発見会が存在しております。

 

そこでは森田理論の学習のほか、体験交流と称して、自分の悩んでいることを発表し、それに対して先輩の会員から。適切なアドバイスが受けられるようになっています。

 

私も完治した後の数年間、その恩返しとして、生活の発見会の幹事を引き受け、後輩のアドバイス役を引き受けました。

 

定年を迎えてノイローゼ状態になる方が多くいますようですので、ぜひ森田理論を学習するよう、お勧めします。